ジャグラーの設定判別で一番使われるのがREG確率だ。「3,000GでREG1/250なら高設定」「REGが付いてきてるから粘る」。こういう判断を毎日のようにしていると思う。

でも、その判断はどれくらいの確率で当たっているのか。この記事では、ジャグラー8機種について「総ゲーム数ごとに、REG回数だけでどこまで設定を見分けられるか」を確率論で計算した。

先に結論を書いておく。

計算の前提

REG回数はポアソン分布に従う

1ゲームごとにREGを引く確率を p、回したゲーム数を G とすると、REGの回数 k はポアソン分布でよく近似できる。

P(REG = k回) = e^(−λ) × λ^k ÷ k! (λ = G × p)

λ(ラムダ)はREG回数の期待値で、ばらつきの目安になる標準偏差は √λ。たとえばマイジャグ設定6を3,000G回すと、λ = 3,000 ÷ 229.1 ≒ 13.1回、標準偏差は約3.6回になる。13回を中心に、±3〜4回のブレは普通に起きるということだ。

「判別精度」の定義

2つの設定のどちらかだと分かっている台で、REG回数から「より起こりやすいほう」を答えたときに正解する確率を、ここでは判別精度と呼ぶ。どちらの設定も同じ確率で入っている前提(五分五分)で計算している。

使うのはREGだけ

BIGを足すと精度は少し上がるが、多くの機種で上がり幅は小さい(後半で比較する)。データカウンターで一番信用されているREGだけで、どこまで言えるかを見る。ゲーム数は通常時の総回転数で、ボーナス確率は一撃の各機種ページの掲載値を使った。

例題:マイジャグ3,000GでREG13回

まずは計算の手触りをつかむために、マイジャグを3,000G回してREGが13回(REG確率 約1/231)だった場合を考える。各設定で「ちょうど13回」になる確率と、「13回以上」になる確率は次のとおり。

設定REG確率λ(期待値)ちょうど13回13回以上
11/409.67.3回1.85%3.7%
21/385.57.8回2.57%5.4%
31/336.18.9回4.87%11.9%
41/290.010.3回8.02%24.2%
51/268.611.2回9.53%33.0%
61/229.113.1回10.99%54.7%

「13回以上」は、引きの強さの目安になる

設定1の台で3,000GのうちにREGを13回以上引ける確率は3.7%。だいたい27台に1台しか起きない。直感的に「設定1でこれはかなり珍しい」と分かるのは、こちらの数字だ。逆に設定6なら54.7%で、半分以上の台がこのくらいは引く。

設定どうしを比べるときは「ちょうど13回」を使う

ただし、「この台は設定6と設定1のどちらっぽいか」を比べるときは、「ちょうど13回」の数字を使うのが正しい。「13回以上」には、14回、15回、20回…という実際には起きていない結果まで含まれてしまうからだ。

「13回以上」で比べると、設定6は設定1の約14.8倍(54.7 ÷ 3.7)にも見える。でも、実際に起きた「13回」という結果だけで比べると、約5.9倍(10.99 ÷ 1.85)になる。この比を尤度比という。「以上」で比べると、証拠の強さを2倍以上に見積もってしまう。この記事の後半の判別精度や高設定期待度は、すべて「ちょうどその回数」の確率で計算している。

さらに、6と5の尤度比は約1.15倍(10.99 ÷ 9.53)しかない。REG1/231という設定6そのものの数字が出ていても、5との区別にはほとんど役に立たない。これがREG判別の本質的な限界だ。

「REG1/250」の数字自体がブレている

実際に打っていて見えるREG確率も、かなり幅がある。観測したREG確率に対して、本当の確率がどこにあるか(95%信頼区間)を計算するとこうなる。

総ゲーム数REG回数見えているREG確率本当のREG確率の範囲(95%)
3,000G12回1/2501/143 〜 1/484
5,000G20回1/2501/162 〜 1/409
8,000G32回1/2501/177 〜 1/365

3,000GでREG1/250なら、本当の確率は「設定6より良い」から「設定1より悪い」まで全部ありえる。8,000Gまで回しても、まだ設定1〜6のほぼ全範囲がかかる。

設定1と設定6の判別精度

一番差が大きい「1か6か」から見ていく。

機種1,000G2,000G3,000G4,000G5,000G6,000G8,000G
マイジャグⅤ/Ⅵ70%77%82%85%88%90%93%
ネオアイムEX68%75%79%83%85%88%91%
ファンキー267%73%78%81%84%86%90%
ミスター66%72%77%80%82%85%88%
ハッピーVⅢ65%71%75%78%81%83%87%
ゴージャグ365%70%75%78%80%83%86%
ガールズSS65%70%74%77%80%82%85%
ウルミラ64%70%74%77%79%81%85%

マイジャグが頭一つ抜けている。設定1と6のREGの比(409.6 ÷ 229.1 ≒ 1.79倍)が全機種で一番大きいからだ。ウルミラやガールズSSは、同じ精度に届くまでにマイジャグの倍近いゲーム数がかかる。

設定1と設定4の判別精度:「低設定か4か」はもっと難しい

4・5がメインの店で本当に知りたいのは、「1か6か」ではなく「低設定か、4以上か」だ。

機種1,000G2,000G3,000G4,000G5,000G6,000G8,000G
マイジャグⅤ/Ⅵ61%66%70%72%75%77%80%
ネオアイムEX61%65%68%71%73%75%78%
ガールズSS60%65%68%70%72%74%77%
ファンキー260%64%67%69%71%73%76%
ゴージャグ360%64%67%69%71%73%76%
ハッピーVⅢ59%63%66%68%70%72%75%
ウルミラ59%63%65%68%69%71%74%
ミスター58%62%65%67%69%70%73%

3,000G時点ではどの機種も70%以下。「序盤のREGで低設定を見切る」という判断は、3回に1回は4を捨てている計算になる。

ちなみに、設定1と設定5ならネオアイムが一番見分けやすい(3,000Gで79%、8,000Gで91%)。設定5と6のREGがどちらも1/255.0なので、設定1との差が5の時点で最大になるからだ。

8割・9割の精度に必要なゲーム数

判別精度が80%、90%に届くまでのゲーム数を、100G刻みで計算した。

機種1と6を80%で1と6を90%で1と4を80%で
マイジャグⅤ/Ⅵ2,600G5,900G8,200G
ネオアイムEX3,200G7,400G9,500G
ファンキー23,600G8,300G11,200G
ミスター4,100G9,400G14,900G
ハッピーVⅢ4,700G10,900G12,600G
ゴージャグ34,900G11,300G11,500G
ガールズSS5,200G11,900G10,100G
ウルミラ5,300G12,400G13,800G

ジャグラーを1日フルに回すと、だいたい8,000〜9,000Gくらいになる。「1と4を8割の精度で見分ける」のは、マイジャグでさえ1日かけてギリギリということだ。ほかの機種は1日では届かない。

設定5と6、4と5はほぼ見分けられない

機種5と6(3,000G)5と6(8,000G)4と5(3,000G)4と5(8,000G)
マイジャグⅤ/Ⅵ61%67%55%58%
ネオアイムEX50%50%64%71%
ファンキー259%64%55%58%
ミスター55%59%58%63%
ハッピーVⅢ54%57%56%60%
ガールズSS55%58%52%54%
ゴージャグ354%56%56%59%
ウルミラ55%57%55%58%

5と6は、マイジャグで8,000G回しても67%。ネオアイムはREG確率がまったく同じなので、何万G回しても50%(コイントスと同じ)のままだ。4と5も、ほとんどの機種で60%前後にとどまる。

例外はネオアイムの4と5で、8,000Gなら71%まで上がる。REGが1/315.1と1/255.0で差があるからだ。ネオアイムは「5か6か」は永遠に分からないが、「4か5か」は全機種で一番分かるという、ほかと逆の性格を持っている。

店の設定配分を入れると、判断はさらに厳しくなる

ここまでは「2つの設定が五分五分で入っている」前提だった。でも実際の店は、低設定のほうがずっと多い。

そこで、ベイズの定理で「店の設定配分」を入れて計算し直す。仮に、設定1が50%、2が15%、3が10%、4が12%、5が8%、6が5%(4以上が4台に1台)の店だとする。

高設定の期待度 =(4〜6の台がその結果を出す確率 × 4〜6の割合)÷(全設定でその結果が出る確率の合計)

マイジャグⅤ/Ⅵ:REG回数ごとの「4以上の期待度」と「6の期待度」

3,000GでREG8回REG10回REG12回REG14回REG16回REG18回
4以上の期待度17%30%47%65%79%89%
6の期待度2%4%10%18%29%41%
5,000GでREG14回REG16回REG18回REG20回REG22回REG24回
4以上の期待度17%29%45%62%76%86%
6の期待度1%3%7%13%22%32%
8,000GでREG24回REG26回REG28回REG30回REG32回REG34回
4以上の期待度22%35%50%66%78%87%
6の期待度1%3%5%10%17%25%

この店のマイジャグで「4以上の期待度が5割を超える」REGのラインは、3,000Gで13回(約1/230)、5,000Gで19回(約1/263)、8,000Gで28回(約1/285)。序盤ほど、設定6並みのREG確率が出ていないと高設定とは言えない。

五分五分の前提なら、3,000GでREG10回(1/300)でも「4以上の期待度」は53%ある。店に低設定が多いだけで、同じREG10回の意味が53%から30%まで落ちるということだ。

ネオアイムEX:同じ条件での「4以上の期待度」

3,000GでREG8回REG10回REG12回REG14回REG16回REG18回
4以上の期待度20%33%51%67%80%88%
5,000GでREG14回REG16回REG18回REG20回REG22回REG24回
4以上の期待度21%34%50%66%78%87%

ネオアイムでは「6の期待度」は、REGをいくら引いても最大38%程度で頭打ちになる。この店の配分だと、5と6が8:5の割合で入っていて、REGでは5と6を区別できないからだ。ネオアイムで「6確定」と言える日は、REGからは絶対に来ない。

BIGも足すとどうなるか

REGだけでなくBIGの回数も合わせて計算すると、5と6の判別精度はこう変わる。

機種3,000G REGのみ → BIG+REG8,000G REGのみ → BIG+REG
マイジャグⅤ/Ⅵ61% → 61%67% → 68%
ファンキー259% → 61%64% → 67%
ウルミラ55% → 57%57% → 61%

マイジャグはBIGを足してもほとんど変わらない。設定差がREGに集中しているからだ。逆に、ファンキー2とウルミラは設定6でBIGが跳ねる機種なので、BIGを見る意味がある。それでも7割に届かない。

実戦での使い方

1. REGは「低設定を切る道具」と割り切る

REGが一番効くのは、1と6のように差が大きい組み合わせだ。「明らかに低設定っぽい台を切る」には使えるが、「高設定の中の何番か」を当てる道具にはならない。

2. 見切りの判断は、機種によってゲーム数を変える

1と6を8割で見分けるのに、マイジャグなら2,600Gで済むが、ウルミラは5,300Gかかる。同じ「3,000Gで判断」でも、機種によって中身の精度はまったく違う。マイジャグとネオアイム以外は、REGだけで早めに見切るのは危ない。

3. 店の配分を頭に入れて、REGの数字を割り引く

低設定が多い店では、設定6並みのREG確率でもやっと「五分五分」だ。逆に、全台系や並びで高設定が入っていそうな状況なら、同じREG回数でも期待度は大きく上がる。REGの数字は、店の状況と掛け合わせて初めて意味を持つ。

4. 5と6、4と5を追いかけない

マイジャグの5と6、ほとんどの機種の4と5は、1日回しても6割前後しか当たらない。この区別にこだわって台を移るより、「4以上と思える台に座り続ける」ほうが期待値は高い。

REGは、ジャグラーで一番信用できる数字なのは間違いない。でも、それだけで設定が分かるほど甘くはない。どこまで分かって、どこから先は分からないのか。それを数字で知っておくことが、無駄な台移動と、根拠のない粘りの両方を減らしてくれる。

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数値の出典:ボーナス確率は一撃の各機種ページ掲載値(マイジャグラーⅥ、ネオアイムジャグラーEX、ファンキージャグラー2、ハッピージャグラーVⅢ、ミスタージャグラー、ゴーゴージャグラー3、ジャグラーガールズSS、ウルトラミラクルジャグラー)。判別精度、必要ゲーム数、信頼区間、高設定期待度は、掲載値をもとにポアソン分布とベイズの定理で計算した当サイトの試算。店の設定配分は説明用の仮定。